京都府議会議員 わたなべ邦子ブログ

京都府議会議員(伏見区選出)わたなべ邦子の活動報告日記です。

警察常任委員会 管内調査

警察常任委員長に就任して初めての管内調査。
できるだけタイムリーで有意義な調査にしたいと、警察本部や議会事務局の皆さんと何度も協議して、調査先・内容を考えました。
少年サポートセンター

今年4月に開所した家庭支援総合センター内に移転し、関係機関との連携・協働を強化されています。
京都府における刑法犯で検挙された少年の人口比は全国ワースト1位、再犯者率は全国ワースト7位であります。
残念ながら数字的には全国的に見て悪い状況だと思いますが、私は京都府警の皆さんが府民の皆さんと協働して、きめ細かく対応されていることの表れだとも考えられると思っています。
しかし、その結果を真摯に受け止め、今年度「少年対策元年」として、少年非行防止総合対策の推進に努めていただいています。
指導・育成係として、特に、府・市教育委員会との人事交流も有効に機能し、スクールサポーター(警察官としての経験を生かしてOBの方々が活躍)も今年度10名増員して計30名が教育委員会や学校と緊密に連携し、授業妨害やいじめ、深夜徘徊、不登校などの解決に努めていただき、効果が表れてきています。
関係機関・ボランティア団体等と連携した非行少年の立ち直り支援・居場所づくりや、少年の健全育成を目的として多くの団体に協力いただき「少年を明るく育てる京都大会」なども行っています。
補導係として、街頭における少年補導活動や継続補導による非行少年の再犯防止活動も進めていただいています。
また、児童虐待事案の早期把握や、被害児童等の安全確保、臨床心理士による継続的なカウンセリングなども行い、家庭支援総合センター内でワンストップで対応できるよう、努力いただいています。
非行に走ってしまう悲しい子どもたちをできる限りつくらないよう、私たち大人自身も襟を正し、温もりのある家庭・街づくりに努めていきたいものです。

東山警察署

今年4月から、上記の京都府家庭支援総合センターに隣接して新庁舎が完成し、開所された東山警察署。
5月24日の落成式にも参列させていただいたところですが、特に地域交流基盤の充実を図るため警察署として初めて設置された「コミュニティーコーナー」の活用について、開所後の状況を調査したくて訪問しました。
開所後、約3カ月半、地域安全や交通安全などのボランティアの方々との会議や打ち合わせ、合同パトロールの集合・出発場所等として活用されたり、6月1日には少年補導委員会や学生防犯ボランティアのロックモンキーズ、少年指導委員さんらと警察署員が合同で活動方法の打ち合わせを行ったあと、「少年対策元年・祇園クリーン作戦」と銘打って、祇園地域のパトロールと標語入りのティッシュペーパー等配布しての少年非行防止広報啓発活動を実施されました。
交番勤務員や地域課幹部と地域住民の皆さんとの交番連絡協議会や「暴走族を許さない社会環境づくり会」、「暴力犯排除活動」など、交通安全・防犯・防災等に関する様々な会議や打ち合わせ、活動等にコミュニティーコーナーが有効活用されていると伺い嬉しく思いました。
以前当ブログでも紹介しましたが、このコミュニティーコーナーは府内産木材をふんだんに使用されており、ぬくもりのある空間になっており、8月には、歩行シュミレータ装置を用いて地域の高齢者交通安全教室も開催される予定だそうです。
署長に署内施設も案内していただきました。

(社)京都犯罪被害者支援センター

犯罪被害者支援について、「京都犯罪被害者支援センター」「警察本部警務部警務課」「京都府府民生活部安心・安全まちづくり推進課」が連携をとりながら取り組んでいただいているところであり、3者から話を伺いました。
「京都犯罪被害者支援センター」は平成10年5月から任意団体として設立されて以来、犯罪被害に遭われた方々に対する電話相談・面接相談や、関連機関への付き添い・代理傍聴、物品供与・貸与など直接的な支援等、被害者の心に寄り添いながら悩みの解決や心のケア等の支援を積み重ねてくださっています。
相談カウンセラー等ボランティアの養成には2年間の研修を重ね、それから補助員として活動され、その後、やっと電話相談を受けていただくということで、本当に頭が下がります。
事務局長の宮井さんが京のあけぼの賞を受賞されたことを知って以来、センターへ時々よせていただき、色々お話を伺ってきました。私自身も平成11年12月地元小学校での児童殺傷事件のあと、犯罪被害者支援についての重要性を痛感し、この活動をより多くの皆さんに理解いただき、社会全体でサポートできる環境づくりが必要だと思っていましたので、今回、警察常任委員長に就任させていただき、是非とも管内調査に位置付けてもらいたいと考え、関係各位にはたいへんお世話になりました。

警察本部からは、警察における犯罪被害者支援の経緯や支援体制、主な活動状況等について聞きました。
平成8年2月に警察庁が「被害者支援要綱」を制定、同年7月、京都府警に「犯罪被害者対策係」を設置、平成11年3月には「犯罪被害者対策室」に拡充され、現在は18人体制で、支援要員・各種公費負担・臨床心理士によるカウンセリングなど、各種施策の運用、広報啓発活動の推進、関係機関および団体との連携調整、犯罪被害給付制度事務などが行なわれています。

平成20年1月には、犯罪被害者と各支援機関を適切に結ぶためのネットワークとして、京都府府民生活部安心・安全まちづくり推進課内に「京都府犯罪被害者サポートチーム」が設置されました。
ご自身も犯罪被害遺族である社会福祉士の方がコーディネーターとして、一人ひとりの話を親身になって聞き、被害者の状況に応じた支援をしてくださり、現在では臨床心理士を含む3名のコーディネーターが相談や支援機関との橋渡しや手助け、講演活動など行っておられます。

今後とも、3者が連携を深めながら、犯罪被害者の皆さんの心に寄り添った支援を進めていただきたいとお願いするとともに、被害者も加害者も出さない、街づくりに皆さんとともに務めてまいりたいと改めて感じました。
京都府庁近くにある犯罪被害者支援センターにもよせていただき、電話相談のボランティアの方々等にもお会いできました。

委員長として各所でのご挨拶、司会進行など、緊張もしましたが、ご協力いただいた皆さんのおかげで有意義な調査をさせていただけたこと、心から感謝いたします。本当にありがとうございました。