京都府議会議員 わたなべ邦子ブログ

京都府議会議員(伏見区選出)わたなべ邦子の活動報告日記です。

府議会管外調査   福岡県リサイクル総合研究センター ・ 再生可能エネルギー導入支援システム

今日から3日間、京都府議会総務・環境常任委員会の管外調査で、九州へ。
まず、福岡県環境保全公社 リサイクル総合研究センター。
全国でも例の少ない自治体が出資・設立した「3R」に関する新技術や社会システムの構築・事業化を支援されています。

まず、概要について説明を受けました。
「研究開発の実践支援」「環境情報の発信」「国際環境人材の育成」が主な機能。
ステップアップ方式で、事業化に向けた研究が進められています。
1.産・学・官・民から研究テーマの提案やリサイクル相談を常時受け付け。
2.研究企画・・・調査費・講師謝金等を支援
3.「研究会」に採択されると・・・2年間最大300万円の研究費を支援
4.「研究会」から「共同研究プロジェクト」に研究がすすむと・・・3年間最大3000万円の研究費を支援
また、実証試験地を無償で使用したり、商品化や事業化に結び付けられるようセンターがコーディネートも行うそうです。
福岡県も運営費などで協力、保健環境研究所や農業総合試験場など県のさまざまな試験研究機関も必要に応じて参画し、国や特殊法人に提案して研究費の補助もうけながら、これまで、約2割が事業化につながっているとのことでした。
施設内を案内していただき、主な具体的な事例を拝見しました。
生ごみ有機系廃棄物からのメタンガス、液肥の回収利用システムの開発
 ※詳細は、大木町の「おおき循環センターくるるん」に明日視察予定。
◆ポリエステル不織布の端材・廃材を利用した自動車用床下吸音材の商品事業化
 
◆「福岡発」紙おむつリサイクルシステムの構築
医療・介護の現場や一般家庭から出る使用済み紙おむつの「回収システム」と「水溶化処理システム」「再資源化システム」

◆豚骨ラーメンの豚骨がらを利用した園芸用肥料の商品事業化
回収した豚骨ガラを乾燥・粉砕後、成分調整して園芸用有機肥料として販売

◆ペットボトルキャップを色選別してリサイクル事業化
ペットボトルキャップを色選別して、とっても綺麗な植木鉢やクリアファイルに再生。
色分け作業は、小中学生らも協力しているそうで、啓発・学習にも役立っています。
  

◆使用済み小型家電からのレアメタルリサイクル
携帯電話やカメラ・電卓など小型家電に含まれている金・銀等の貴金属、コバルト等のレアメタルを効率的に回収し、分別・解体・選別・レアメタルの抽出・精錬して小型家電等に再利用。
   


最後に委員の皆さんと一緒にリサイクル商品を手に持って写真撮影。

次に、福岡県議会に行き、福岡県の再生可能エネルギー導入に関する取組についてお聞きしました。
  
福岡県における住宅用太陽光発電の導入状況は、件数も設備容量も愛知・埼玉に次いで全国3位。
風力発電設備やバイオマス発電、水力発電等、県内各地で、再生可能エネルギー、分散型電源の普及促進に取り組んでおられます。
特に今日は、再生可能エネルギーの導入を検討されている方々が、日照時間や風況など、適地に関する情報をワンストップで調べられる、全国初「再生可能エネルギー導入支援システム」について伺い、実際にインターネットで公開されているシステムを見せていただきました。
  
有識者会議で紹介された、既存の様々な情報を利活用して、マップから、希望条件からなど、わかりやすく詳しく検索できるようになっています。
県内各地の特性を活かした「地産地消」再生エネルギーの導入と、効率的なエネルギー利用を進め、環境に優しく持続的発展が可能な社会を目指しておられます。